血統について|小系統part②

はじめに|血統における小系統について

競走馬の血統は、大きく6つの「大系統」に分けられます。

そして、競馬の主な大系統には、サンデーサイレンス系、ミスタープロスペクター系、ノーザンダンサー系、ターントゥ系、ネイティブダンサー系、ナスルーラ系があります。

多くの分類があり複雑ですが、それぞれの特徴を理解することで、競馬予想がより面白くなるでしょう。

血統の小系統part①では、ナスルーラ系、ネイティブダンサー系、ミスタープロスペクター系について解説しました。
詳しくはこちら

ここでは、それらの続きとして、ターントゥ系、ノーザンダンサー系、サンデーサイレンス系について紹介します。

3. ターントゥ系

ターントゥは1950年代に活躍したアメリカの競走馬で、種牡馬としても成功を収めました。

競馬界にも大きな影響を与えており、ターントゥ系から産まれた、ヘイロー系とロベルト系がその後、日本で大きな活躍しています。

3-1. ヘイロー系

ヘイロー系は、母系によっても特徴が変わりますが、基本的に米国のスピード型血統です。

しかし、種付けにより、芝でも好走する馬も輩出しており、その代表例がサンデーサイレンスです。

3-2. ロベルト系

ロベルト系は、スピードよりもパワーやスタミナに長けている特徴があります。

日本の高速馬場では、スピード負けすることもありますが、スタミナやパワーが必要とされる馬場などでは好走する傾向があります。

これらの特徴から、タフな馬場で穴をあけがちなので注意が必要です。

4. ノーザンダンサー系

4-1. ヴァイスリージェント系

ヴァイスリージェント自身の競走成績はいまひとつでしたが、種牡馬としては、大きな成功を収めました。

米国型であり、多くの産駒が早期から活躍しています。また、ダッシュ力があり、スピードで押し切る競馬を得意としています。

ヴァイスリージェント系の代表的な産駒としてクロフネがいます。

4-2. ノーザンテースト系

ノーザンテースト系は、芝、ダートで、距離を問わずに活躍しています。

また、古馬になっても一段階成長する産駒も多くいます。

さらに、母系に入って大きな影響を与えることも多く、オルフェーヴルやドゥラメンテがその例となっています。

4-3. ダンチヒ系

ダンチヒ系は、早いうちから活躍できる成長力やスピード力に長けています。

多くは、短距離適性が高いですが、中長距離での好走もみられます。

4-4. ストームバード系

米国型ダートで活躍したため、ダートや短距離での活躍が中心ですが、母系によっては欧州型の芝適性を示すこともあります。
また、早めから馬体が完成する産駒が多く、2歳戦などでも持ち前のスピードやパワーを活かし、活躍することも多くあります。

4-5. サドラーズウェルズ系

サドラーズウェルズ系は、持久力勝負を得意とする特徴があります。

日本の高速馬場では、スピード負けをしがちですが、馬力が問われる展開や馬場となれば、好走する傾向にあります。

また、キャリアを重ねて良さが出る馬も多く、その例の一頭である、ジャンダルム(父:サドラーズウェルズ系)は7歳にして、スプリンターズステークスを勝利しています。

5. サンデーサイレンス系

日本の芝の多くは、速い時計が出て、直線でのスピードが欠かせないという特徴があります。この特徴は、サンデーサイレンス系の特性とマッチし、日本競馬で大きな成功を収めることになりました。

このように、サンデー系は、現代の日本競馬において、核となるような存在であり、今も多くの産駒が好走を繰り返しています。また、ほかの系統に比べても、多くの小系統に分類され、その特性も様々です。

以下は、亀谷敬正氏の分類を参考にしてサンデー系を5つに分類します。

5-1. Tサンデー系(芝中距離向き)

Tサンデー系の馬は、主に芝中長距離で好走するタイプの血統です。

以下は、Tサンデー系の主な産駒とその特徴です。

ステイゴールド・・・タフな芝やスタミナが問われる舞台で好走する傾向がある。
ゴールドシップ・・・父にステイゴールドをもち、時計がかかる中長距離を得意とする。一方で、瞬発力勝負は苦手。
ハーツクライ・・・東京芝の中長距離を得意とする。ディープインパクトに比べ、年を重ねても好走する傾向がある。
マンハッタンカフェ・・・自身は長距離で活躍していたが、産駒は、短距離から長距離まで幅広い。また、芝の非根幹距離を得意とする。
オルフェーヴル・・・父にステイゴールドをもち、スタミナやタフさを得意としている。しかし、ほかのステイゴールド系よりも、キレる脚がある。
ゼンノロブロイ・・・中長距離における持続力勝負に強い。また、ダートでの活躍馬が多い。
ヴィクトワールピザ・・・ダートでも活躍しており、重い芝でもこなす傾向がある。牡馬は中距離以上、牝馬はマイルでも活躍している。

5-2. Pサンデー系(芝短距離~マイル向き)

Pサンデー系の馬は、芝の短距離~マイルで好走するタイプの血統です。

以下は、Pサンデー系の主な産駒とその特徴です。

ダイワメジャー・・・1200-1600を得意とする。パワーがあり、重馬場や坂のあるコースでも走る。
キンシャサノキセキ・・近年ではダート中距離で好走している馬が多い。
フジキセキ・・・スプリントやダート適性がある。好位から差す競馬を得意とする。
マツリダゴッホ・・・1200-1800を中心に活躍馬が多い。また、スピードよりもパワータイプで洋芝などでも好走傾向。
ディープブリランテ・・・ローカルでの好走が目立つ。重馬場でも走る。

5-3. Dサンデー系(ダート向き)

Dサンデー系の馬は、ダートコースで好走するタイプの血統です。

以下は、Dサンデー系の主な産駒とその特徴です。

ゴールドアリュー・・・中距離ダートに適性を示す。特に、東京ダート1600mの成績は良い傾向がある。
カネヒキリ・・・パワー、持続力に長けている。ダート中距離で多く活躍している。
ネオユニヴァース・・・現役時代、重馬場でのダービーを勝つなど、重い馬場で活躍していた。その産駒もパワー型で、時計のかかる馬場を好む傾向がある。

5-4. Lサンデー系(その他)

Lサンデー系の馬は、上記のどれにも属さないタイプの血統です。

以下は、Lサンデー系の主な産駒とその特徴です。

ブラッドタイド・・・目立った馬は少ない印象だが、ローカルでの好走には警戒が必要。道悪は苦にしないタイプが多い。
ディープスカイ・・・パワーを活かし、重馬場や急坂コースで好走傾向。晩成傾向。

5-5. ディープ系

ディープインパクトは、父からのスピードと、母からのスタミナが配合された、まさに近代競馬を代表するような血統として成功を収めました。
芝の中長距離での活躍が多く、瞬発力に長けている特徴があります。しかし、短距離やダートでは成績を落とす傾向もみられます。

以下は、ディープ系の主な産駒とその特徴です。

ディープインパクト・・・直線のスピード勝負に強く、東京芝の根幹距離を得意とする。一方で、時計乗のかかる馬場では         成績を落としやすい。
ダノンバラード・・・小回りコースに適正があり、ローカルでの好走が多くある。また、道悪を苦にしない馬も多い。
キズナ・・・芝、ダート両方で活躍馬がいる。2歳から活躍する馬も多い。
ミッキーアイル・・・スプリンターを多く輩出。小倉や芝の道悪を得意とする。
エイシンヒカリ・・・中距離芝のスピードタイプ。瞬発力勝負はあまりだが、逃げて押し切るレースで好走することも多い。
サトノアラジン・・・牡馬はダート、牝馬は芝でよく好走。重、不良でも苦にしない馬が多い。
リアルスティール・・・軽い馬場で好走する馬が多いが、重・不良馬場でも好走する馬も多い。
サトノダイヤモンド・・・少し時計のかかる馬場での好走が目立つ
シルバーステート・・・芝の中距離血統。中山などのタフなコースが得意で、瞬発力が問われる東京などが苦手。

小系統part②まとめ

ここでは、part①に引き続き、血統の「小系統」についてまとめました。

競馬の血統は、「大系統」「小系統」「種牡馬」といったように段階的に分類されており、それぞれの視点から馬の特徴を捉えることができます。

同じ大系統に属していても、小系統が異なれば特徴は大きく変わります。
そのため、大まかな大系統だけで判断するのではなく、小系統まで踏み込んで分析することで、より具体的な予想が可能になります。

その一方で、「種牡馬」や「小系統」から視野を広げて「大系統」を見ることも大まかな特徴をつかむうえで有用でしょう。

このように、血統を細かい視点から広い視点まで体系的に理解することで、より深く読み解くことができ、予想の精度向上にもつながるでしょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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