ダートの種類と特徴

はじめに|JRAのダートについて
JRAのダートは、アメリカなど海外で使用されているダートとは性質が大きく異なります。同じ「ダート」と呼ばれていても、その中身や特徴にはおおきな違いがあります。
アメリカのダートは、一般的に「泥」に近い性質を持っており、泥分を多く含んでいるのが特徴です。
一方で、日本のダートは、泥分を抑えた「砂」に近い、サラサラとしたダートとなっています。これは、日本が降雨量の多い気候であることを考慮し、雨が降っても排水性が確保されやすい馬場構造にしているためです。
この記事では、JRAのダートの特徴について説明していきます。
JRAダートコースの砂質と工夫
JRAの全競馬場で使用されているダートコースの砂は、主に青森県六ヶ所村周辺で採取されたものです。
全国どの競馬場でも同じ砂を使用しているのは、ダートの品質を一定に保ち、公平なレース環境を整えるためです。
ダートに使用される砂には、粒の大きさや形状、重さなどに細かな基準が設けられています。その厳しい条件を満たす砂は限られており、安定して確保できることから、現在は青森県の砂が採用されています。
ダートコースの砂は、1~2年に一度、専用の機械で洗浄されます。これは、砂に混じった細かな土や不純物を取り除き、排水性やクッション性を維持するためです。ただし、洗浄によって砂の量が減るため、その都度補充砂が追加されます。
この補充砂は競馬場ごとに異なっており、ダートのメインとなる砂は全国共通であるものの、ブレンドの違いによって馬場には微妙な差が生まれます。
同じダートコースでも、走りやすさや脚抜きの良さが異なると感じられるのは、この影響によるものです。
また、ダートコースの砂の厚さ(砂厚)は、JRA全競馬場で9cmに統一されています。2009年以前は砂厚が5cm程度と薄く、馬場が硬くなり競走馬の故障が増えるといった問題が指摘されていました。こうした背景から、安全性を重視して現在の基準に見直されました。
このように、ダートコースは見えない部分まで細かく管理され、競走馬の安全性とレースの公平性を支えています。
凍結防止剤の散布について
JRAのダートコースでは、冬場に気温が下がると路面が凍結する恐れがあ。そのため、凍結を防ぐ目的で凍結防止剤が散布されることがあります。これは、人馬の安全性を確保するための重要な管理作業です。
凍結防止剤は、ダートに含まれている水分と反応することで水の凝固点を下げる働きを持っています。これにより、気温が氷点下になってもダートが凍りにくくなり、安全に走れる状態が保たれます。
ただし、凍結防止剤の影響は一定ではなく、ダートに含まれる水分量によっても変化します。含水量が多い状態で散布されると、砂同士がまとまりやすくなり、馬場に粘り気が出やすくなる傾向があります。
このような馬場では、脚抜きが悪くなり、時計がかかりやすく、スピードだけでなくパワーが求められるダートになります。そのため、一般的には馬体重が大きい馬や、パワー型の馬が好走しやすいといった傾向が指摘されることもあります。
しかし、凍結防止剤の影響は、その時の気温や天候、含水量など、さまざまな条件に左右されます。そのため、必ずしも毎回同じ馬場傾向になるとは限りません。
このように、冬場のダートコースは、凍結防止剤の使用によって日ごと、さらにはレースごとに馬場状態が変化しやすいのが特徴です。冬競馬では、当日の馬場発表やレース結果を注意深く観察することが、予想のヒントとなるでしょう。
ダートの種類と特徴 まとめ
JRAのダートでは、海外のダートとは異なり、サラサラした砂質が特徴です。全国共通の砂を使用しつつ、砂厚や洗浄、補充砂などによって管理されています。
砂厚は2009年以降、全競馬場で9cmに統一されております。
また、冬場には凍結防止剤が散布されることがあります。この影響で、含水量により時計がかかるパワー型の馬場になることもあります。
このように、ダートコースは、表からはわからないような細かな管理や工夫がなされております。
お読みいただきありがとうございました。
